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FMEAとFTA

FMEAを勉強しているとFTAという手法がよく出てきます。この投稿では、FMEAとFTAの違いについて説明します。

FTAについてはJIS C 5750-4-4:2011 に定義が書かれています。

FTA(Fault Tree Analysis)は、設定した頂上事象の発生の原因、潜在的に発生の可能性がある原因又は発生の要因を抽出し、頂上事象の発生条件及び要因の識別及び解析を行う手法である

難しいですね。

図にするとこんな感じになります。

FTAの基本構造

最初に起きてほしくないこと「頂上事象」を書きます。

何が起きるとこの頂上事象が起きるのかを想定して、頂上事象の下に書きます。これを「事象」と呼びます。

何が起きるとこの「事象」が起きるのかを想定して、「事象」の下に書きます。これを続けていってこれ以上分解できなくなったらそれを「基本事象」と呼びます。

「最近腹が出てきたような」が頂上事象で、「食べ過ぎでしょ」「運動不足じゃない」が基本事象です。

FTAの基本例

図の形状が樹形図になるのでTree Analysisと呼びます。

上下が1対多の関係になるので、基本事象の発生確率がわかる場合は頂上事象の発生確率を計算することができます。これを定量的アプローチと呼びます。

単純に発生率は無視して潜在的にどういう基本事象が想定されるかを解析する場合もあります。こういうのを定性的アプローチと呼びます。

餃子で考えてみましょう。

FTAの実施例

この例え、わかりやすいかな。

FMEAとFTA

FTAは、システムや製品に起きてほしくないこと(影響)から始めてクリティカルな要因(潜在的原因)を探っていく手法です。FTAをトップダウン方式と呼ぶことがあります。

これに対してFMEAは、システムや製品や部品の構造に起こるかもしれないこと(潜在的故障モード)から始めて、その影響を評価して、対策を検討します。このためFMEAをボトムアップ方式と呼ぶことがあります。

ボトムアップとトップダウン

FTAは「餃子の餡が漏れたらやだな」→「皮が開くと餡が漏れる」→「餡が多すぎる」というふうに潜在的な原因を探っていくのに対して、FMEAは「皮で餡を包む構造だ」→「皮が開くかもしれない」→「皮が開いたら餡がもれちゃうじゃん」→「餡を多すぎないようにしよう」と考えていきます。

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