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FMEAの準備

FMEAで解析を始める前に、準備しておくことがあります。準備の中でも、特にバウンダリーダイアグラムについて説明します。

FMEAは、リスクを分析し、対策方法を検討するものです。

つまり、モノにどういうリスクがあるのかを考えなければなりません。これは、モノの構造や仕組みを知らなければできないことです。

ですから、FMEAを行う前に、検討するモノがどういうものか明らかにしなければなりません。

具体的にはどうするのでしょうか。

目次

  1. 部品の関係に着目する
  2. 部品同士の作用に着目する

部品の関係に着目する

不具合は、部品同士の作用で起こることが多いものです。

例えば、餃子の皮はフライパンから引き剥がそうとすると破れるかもしれません。

このとき、「皮とフライパンの密着力」>「端で引っ張る力」>「皮の引っ張り強度」という関係になっています。つまり、フライパンと皮と箸という部品が関係しています。

これらの部品の関係を図にするとこうなります。

部品の関係の図

これをブロックダイアグラムと呼びます。

ちなみに、餃子全体を描くとこのような感じになります。

全体のブロック図

餃子を構成する皮と餡の他に、フライパンと箸が図に入っています。ですが、今回は餃子に着目してFMEAするとします。その場合、FMEAの対象かどうかを示す枠を描いたりします。これをバウンダリーダイアグラムと呼びます。

全体のバウンダリーダイアグラム

最初にバウンダリーダイアグラムを描いて、関連する部品を1つ1つ検討していきます。

例えば、皮の部分を検討する際に、まず皮と関係する部品がないかバウンダリーダイアグラムを見てみます。すると、皮とフライパンが関係していることがわかります。皮とフライパンはどんな関係でしょうか。フライパンから餃子に熱を伝えて、焼き上がったら餃子をきれいに取り出さなければなりません。そうすると、「貼り付くのでは?」というリスクが見つかります。「フライパンに皮が貼り付く」という状態は故障モードです。どうして貼り付くのかが原因になり、貼り付かないようにする手段が対策方法になります。

解析例の図

こういう感じに1つずつ検討すると、検討漏れが減らせます。

部品同士の作用に着目する

パーツ間の関係を検討するときに、その構造だけでなく、エネルギーの流れを意識してみましょう。

怪しい宗教ではないです。

具体的にいうと、部品から部品に力がどのように伝わるか、片方の部品に電気が通るならもう一歩の部品にも伝わるのか、そういったことです。

例えば箸で餃子を持ち上げるとき、持ち上げる力は箸から皮に伝わります。その時皮に穴が開くという故障モードを引き起こすことはないでしょうか。例えば、口をきちんと閉じていないとか、皮が極薄すぎるとか・・・例がイマイチだな。

まあこんな感じに、エネルギーが伝達されたら起きる故障モードはないか、エネルギーを伝達できないような故障モードはないかということを検討します。

メカの場合は、部品同士が接触してはいけないという関係もあり得ますので、そういうのも見逃さないようにします。

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