Pythonで指定した数値以上の最小の整数を計算する
Pythonを使って、ある指定した数値より大きい整数で、かつ最小の整数を計算します。
目次
mathモジュールのceilメソッドを使う
天井関数(ceiling function)というのは、実数xに対してx以上の最小の整数を求める物です。
Pythonには、mathモジュールにceilというメソッドがあります。mathモジュールは標準モジュールですので、pip等でインストールする必要はありません。
from math import ceil
c = ceil(r)
変数 |
型 |
内容 |
---|---|---|
r |
float |
天井関数の引数となる実数。 |
c |
int |
戻り値。 |
引数は実数にしないとエラーになります。
試してみた(mathモジュール編)
いくつかのパターンを試してみました。
>>> from math import ceil
>>> ceil(10)
10
>>> ceil(10.5)
11
>>> ceil(0)
0
>>> ceil(-10)
-10
>>> ceil(-10.5)
-10
それでは、実数以外で試してみます。
>>> from math import ceil
>>> ceil('10') # 文字列
Traceback (most recent call last):
File "<stdin>", line 1, in <module>
TypeError: must be real number, not str
>>> j = complex(10.5)
>>> j
(10.5+0j)
>>> ceil(j) # 複素数
Traceback (most recent call last):
File "<stdin>", line 1, in <module>
TypeError: can't convert complex to float
実数を入れろと怒られてしまいました。
NumPyのceilメソッドを使う
NumPyにもceilメソッドがあります。行列だけでなく、スカラーに対しても天井関数として機能します。NumPyはPythonとは別にインストールが必要なモジュールですが、広く使われていますのでインストール済みの環境も多いと思います。
from numpy import ceil
c = ceil(r)
変数 |
型 |
内容 |
---|---|---|
r |
float |
天井関数の引数となる実数。 |
c |
numpy.float64 |
戻り値。 |
戻り値の型がintでないことに注意です。
試してみた(numpy.ceil編)
>>> from numpy import ceil
>>> ceil(10)
10.0
>>> ceil(10.5)
11.0
>>> ceil(0)
0.0
>>> ceil(-10)
-10.0
>>> ceil(-10.5)
-10.0
戻り値に小数点が付いてますね。
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