Visual Studio 2015はCommunity版を使うのかExpress版を使うのか
Visual StudioにProfessional版と同等の機能のCommunity版というのが出来まして、これを職場の便利ツール作成用に使って良いのかなと思い、使用条件を調べてみました。
目次
Visual Studio 2015 Communityでお仕事用ツールを作れるのか
マイクロソフトのVisual Studioのサイトにライセンスホワイトペーパーというのがあり、ライセンスについてはそれを参照せよと記載されています。 ライセンスホワイトペーパーからVisual Studio Communityを利用できる人の条件を引用すると下記のようになっています。
個人開発者 あらゆる個人開発者は Visual Studio Community を利用でき、無償または有償のアプリケーションを作成できます。 組織 ・以下のシナリオでは Visual Studio Communityを利用者数に制限なく利用することができます:教室の研修環境、学術的調査、オープン ソース プロジェクトへの貢献 ・その他のすべての利用シナリオ: エンタープライズではない組織において 5ユーザーまでは Visual Studio Communityを利用できます。エンタープライズ組織( PC 台数 250台以上または年商 100 万ドル以上)は上記の教室の研修環境、学術的調査、オープン ソースプロジェクトへの貢献以外では従業員や請負契約者ともに利用を認められません。
つまり、個人としてVisual Studioを使用してアプリを作り、個人としてそのアプリを使用したり配布したりする場合はCommunity版を使用できると読めます。組織で使用する場合は、教育用か学術用(例えば学校の事務用のツールの作成に使うのはNG)またはオープンソースアプリの作成、あるいはPC 250台未満か年商100万ドル以下の企業に限られます。 となると、年商100万ドルの会社に勤めている人が、会社の仕事で使うツールをちょいちょいと作る用途には、Community版は適さなそうです。年商100万ドルを円に換算すると、ざっくり年商1億2千万円くらいでしょうか。利益でなく年商ですからね。結構限られるように思います。個人のPCでVisual Studio Communityを使ってアプリを作って、仕事場のPCでは作ったアプリを使う(仕事用PCにはVisual Studio Communityをインストールしない)というやり方は、仕事場用にVisual Studio Communityを使ったと考えられるでしょうから、ダメでしょう。
Communityが使えない人はProfessional版を購入しなければいけないのか
Community版が発表されるまでは、Expess版というものがありました。Visual Studio 2015からExpressがなくなるのかもしれないような噂もあったようですが、存続してます。
ライセンスホワイトペーパーのVisual Studio 2015 Expressの項には、下記に引用するように使用条件の定めは特に記載されていません。
Visual Studio Express for Windows、Visual Studio Express for Web、Visual Studio Express for Windows Desktopなど、さまざまな無償の開発ツールを入手できます。これらのツールは、Visual Studio Professional 2015 で使用可能な機能のサブセットを提供し、これらのプラットフォームを対象にしたアプリケーションの作成を目的として設計されています。Visual Studio Express 2015 の各製品のライセンスはユーザーごとに付与され、製品に含まれる使用権が適用されます。Visual Studio Express は、運用目的のアプリケーションの構築に使用できます。
Visual Studio 2015 Expressを商用に使用することについては、ダウンロードページに下記のように記載されています。
Express 製品の商業目的の使用 Visual Studio Express 製品は、各製品のライセンス条項に従うことを条件として、無料で商用、製造用に使用できます。 たとえば、Express for Windows を使用してアプリを作成し、Windows ストアで販売することができます。
とりあえず、Express版は「ダメ」って書いてないですから使っても良さそうですね。ただし、試用期間が過ぎると、マイクロソフトにライセンス登録(無料)する必要があります。
う~ん、7万円か~。
公開日
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