自動車業界の近未来についての妄想

SingulariySocietyというサロンで中島聡さんが 自動車業界の近未来 という投稿をされました。

中島聡さんと言えばWindows95のエンジニアとして有名な方で、現在はアメリカで起業されています。

中島聡さんが実際にアメリカで起きている状況をみて自動車業界の近未来について予測されたのが、 前述の投稿 です。

自動車業界の近未来については、当然、各自動車メーカー・部品メーカー・業界団体・シンクタンクなどが様々な調査に基づいて予測をされているはずです。

この投稿では、日本の片田舎に住む一介の末端エンジニアが、とくにエビデンスもなく、自動車業界の近未来について妄想してみます。

妄想ですから。

目次

  1. EVシフトは進むのか
  2. シェアエコノミーについて
  3. 自動運転の普及について
  4. 中島聡さんのシナリオ通りになったときに何が必要か

EVシフトは進むのか

EV(電気自動車)は増えると思いますが、自家用についてはゆっくりとシェアを増やしていくと思います。どちらかといえば、商用の方が早いかもしれない。

理由を2つ挙げます。

充電時間

EVには、充電に時間かかるという課題があります。日産リーフの急速充電は80%の充電に40分かかり、テスラモデル3の急速充電は60%の充電に30分かかるとか、ウェブサイトで見たことがあります。

つまり、EVが主流になると出先で充電しようとしたときに順番待ちの時間が長くなるということです。ガソリンスタンドでの順番待ちとは比較にならない時間がかかります。ですから、駐車場に充電器を大量に並べる方式になります。

中国では充電設備を整えた大規模駐車場があるらしいですが、日本の駅や観光施設の駐車場でこのような投資が行われるでしょうか。可能性があるとしたら、コンビニかな。

短距離でしか使わないにしても、自宅の駐車場を充電に対応させなければなりません。賃貸であれば、自分で電気をひくこともできません。

電池の劣化

電池の劣化についても不安があります。

ハイブリッド車であれば、出来るだけ過充電や過放電をしないように制御して、電池の劣化を遅らせられます。しかし、EVは満充電と過放電を繰り返すことになります。

ユーザーは、PCやスマホでバッテリーの劣化の感覚を知ってしまっています。車も同じように劣化するのではないかと考えるでしょう。今からEVを買う人はほとんど新車でしょうから、バッテリーの劣化のリセールへの影響を慎重に考慮するはずです。

以上から、自家用はへのEVの普及はゆっくり進むと思うわけです。

商用車については、EVの方が経済的にガソリン車やディーゼル車より優位になれば、一気に拡がるかもしれません。仕事の方がドライに考えられますから。

シェアエコノミーについて

現在行われている形のカーシェアは、意外と広まらないのではないかと思います。

新幹線などを見れば明らかですが、座席を汚す人(ゴミを置きっぱなしにする人)が結構います。なので、いちいち折り返しの際に清掃をしています。オープンなところでさえそういう状況ですから、車のようなパーソナルな空間ではどうなるでしょうか。

前のユーザーがこっそりたばこを吸ったとか、シートに何かをこぼしたままとかいう車に当たったら、もう一度使おうと思うでしょうか。

しかし中島聡さんが仰るように、車を自分で所有したいと考える人は減っていくでしょう。維持費がかかりますし、管理が面倒ですし、車がステータスという時代ではなくなるので。

ですから、身内だけのクローズドなカーシェアか、短期のリースのような形になると思います。

自動運転が実現してタクシーのコストが下がれば、リースすら面倒になって、自動運転タクシーを使うことになるでしょう。これもある意味カーシェアです。

自動運転の普及について

最初はアクティブセーフティから入って、車両の更新に伴って自動運転に近づいていくと思います。

今後、「移動の足としての自動車が必要だが、運転や管理が難しい」という世帯が増えます。いわゆる高齢者です。

長距離は乗らないので小型車を買う人が多いと思いますが、短距離なら燃費よりもアクティブセーフティ(自動ブレーキ、レーンキープ、衝突回避など)を重視して車を選ぶようになるでしょう。スーパーと病院までなら、EVでも十分な距離です。この層の方が、自宅で充電できるEVを買うかもしれない。

とにかく事故を起こしたくないので、アクティブセーフティの搭載が進みます。家族や保険が後押しするでしょう。

高齢者の事故が増えていくので、安全に関する規制が増えていきます。規制はメーカーに対して行われるはず。規制よりも、保険の影響の方が大きいかもしれません。

日本のメーカーは少しずつ機能を足していくのが好きです。ですから、車両が更新されるに従ってアクティブセーフティが高度なものになっていき、それに伴って少しずつ自動運転的なものになっていきます。

完全な自動運転は、やはり商用車が先なのではないかと思います。

導入の容易さでいえば、自動車専用道路(高速道路など)です。自動車専用道路を頻繁に利用しているのはトラックとバスです。人手不足と安全性の面から、トラックから導入が進むでしょう。

一般道路でも、自動運転のタクシーより先に無人の配送車が登場するのではないでしょうか。客を乗せて輸送するときに万が一が起きたらどうするのか考えると、運転手を無くすのは難しいと考えるでしょう。その点、荷物だけならまあ。

中島聡さんのシナリオ通りになったときに何が必要か

中島聡さんのシナリオ通り、車が「必要に応じて呼び出して使うもの」になったとき、何が必要になるでしょうか。

誰ともわからない人と個室で2人きりという状態を好む人はあまりいないはずなので、個人・家族・知り合いという単位で車に乗ることになります。

先に述べた車内のメンテナンスが問題になりますが、これは、車両を管理する会社がなんとかすると思います。

問題は、車を使いたいと思う人が、同じ時間に同じような場所で大量に生じるということです。タクシーがつかまらないのと同じ理屈です。

そうすると、配車を管理するソフトウェアが重要になってきます。呼び出したユーザーの待ち時間をいかに短くするかということが課題になります。

もう大手のタクシー会社が研究してるかもしれないけど。

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