AIの遺電子 3巻

ヒューマノイド専門医(須藤)と看護師(リサ)のところに、いろいろな患者(ヒューマノイド)がやってきます。

実際にこういう世界になるのではないでしょうか。そんな感じがします。

  • AIの遺電子 3巻
  • 山田胡瓜
  • 秋田書店
  • K
  1. オーラ治療
  2. ルーム410
  3. 山の鍛冶屋
  4. 半年がいっぱい
  5. 味音痴
  6. 元通り
  7. 謝罪
  8. トゥー・フィー
  9. 母をたずねて
  10. アップデート
  11. ある棋士の悲劇
オーラ治療
腫瘍と診断された女性。手術も投薬も拒否して、自然の力で治療したいと言います。AIに助言を求めたところ、修行しろという答えが返ってきました。そんな非科学的なアドバイスをするなんて。AIの狙いは何か。
ルーム410
中年の男性。昔の彼女の面影を追って、ついアンダーグラウンドなネットに電脳をつないでしまった。そこで見た彼女の面影は。
山の鍛冶屋
鍛冶屋の職人の技を伝承するためにロボットを修行させた。ついにロボットは立派な包丁を鍛えたが、そのとき鍛冶屋は何を考えるのか。
半年がいっぱい
クラスに介護ロボットがやってきた。教室で介護するわけではなく、子供たちと触れあうことでAIとしての経験を積むという。友達として接する子供たち。半年後、AIは何を感じるのか。
味音痴
行きつけのラーメン屋の親父の舌の調子が悪いという。診察すると舌のセンサーが死んでいるので交換することになった。親父はもっと感度の良いセンサーが良いと言うが、須藤はあまり乗り気でない様子。いつもの味を求めていく店ってありますよね。
元通り
ヒューマノイドの人権団体の男性が、事故で電脳が損傷し主体性などを失った男を連れてきた。男性は男が治療を受ける権利があると主張し、元通りに治療するよう要求する。でも家族は乗り気でなさそう。
謝罪
コールセンターの男性。クレームへの謝罪対応を専門の業者に委託し心労が減るかと思ったが、その対応方法を見て。
トゥー・フィー
面識のない妹がたずねてきた。とても他人とは思えないが、それもそのはず、離婚した母親が自分の人格をコピーして妹を作ったのだった。妹は警察に連れて行かれたが。コピーされた人格に罪はあるのか。
母をたずねて
須藤が収監された母親に会いに行く話。須藤がアンダーグラウンドな仕事をする背景が語られます。
アップデート
ペット犬のロボットのAIがアップデートされた。アップデート後も見た目の振る舞いは変わらないが、元のロボットと同じと言えるのか。
ある棋士の悲劇
将棋の棋士。対局後にドーピング検査をしたら陽性と判定され、棋士資格を剥奪された。やる気を増幅させるウィルスに感染したという。ウィルス除去後にアマチュアの大会に出場するが。

「トゥー・フィー」ですが、人格がコピーできるようになったら起こり得る話。クローンでも同じことが起きる。コピーに自我が宿ってしまったら、その自我自体は自身の意思で生まれたわけではないわけで、それを罪にできるのか。